[演奏会感想] Mandolin Ensemble Gemüse 第1回演奏会に行ってきました。

マンドリン関係

 2025年5月17日(土)に「Mandolin Ensemble Gemüse」さんの第1回演奏会に行ってきました。

 演奏会は「清瀬けやきホール 大ホール」(西部池袋線 清瀬駅北口から徒歩4分)で行われました。

 「Gemüse」はドイツ語で「野菜」という意味らしく、野菜のように彩り豊かなアンサンブルにしたいという由来があるそうです。奏者の方々の服装も野菜をイメージした鮮やかな衣装を身に着けていて華やかでした。パンフレットのメンバー表の横にも奏者の方々の好きな野菜のイラストが載っているのも面白かったです。

 今回は第1回の演奏会ということでテーマは「はじまり」となっていました。

 様々な「はじまり」の曲が演奏されました。とても熱量のある演奏で終始わくわくしながら聴いていました。これからの「Gemüse」さんの成長が楽しみです。

第1部
  • セイリング・デイー出航ー(遠藤 秀安)
  • 交響的間奏曲「出航のアルバ」(堀 雅貴)
  • 交響的前奏曲(U.Bottacchiari)

 セイリング・デイはまさに「はじまり!」という感じでした。一瞬全員の音がなくなる所で奏者の方々が一斉に客席側を見たときはどきっとしました。奏者と客席の壁がなくなったような、ゲームをしていたらゲームのキャラクターがこちらに干渉してきたような感覚を覚えました。演奏により引き込まれました。

 セイリングデイの出航から「出航のアルバ」へ。わくわくした冒険のはじまりから少し落ち着いて、穏やかな優しい海を行く情景が思い浮かびました。最後のギターとマンドリンの終わり方が特に印象的でなんか好きです。

 交響的前奏曲はギターによるaccelや高音側と低音側の激しい掛け合い、その後の全員の気持ちが合わさった演奏等。様々な表情を魅せる演奏がとても魅力的でした。

第2部(少人数アンサンブルステージ)
  • ハジメテノオト (malo) 初音ミク黎明期の名曲。
  • Automatic (宇多田ヒカル) 宇多田ヒカルのデビューシングル。
  • 夜明けの光(椎根真太郎)「マンドリンアンサンブル イリス」第11回演奏会で初演。
  • Amalthea (丸本大吾) マンドロンチェロカルテット始まりの曲。

 第2部は様々な「はじまり」を集めたステージでした。

 「ハジメテノオト」はマンドリンとギターの2重奏で演奏されました。自分は終盤のささやきかけるようなマンドリンとギターの音がすごく印象に残っています。改めて原曲が聴きたくなりました(置いておきます)

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 「Automatic」はマンドリン&マンドラ&ギター&コントラバスの4重奏で演奏されました。コントラバスの存在感とその音と共に演奏されるマンドリン、マンドラ、ギターの音が生き生きとしていて、ノリノリな演奏でした。

 「夜明けの光」はもともとギターアンサンブル曲として作曲されたもので、今回の演奏会に向けてマンドリンアンサンブル版を椎根氏が編曲されたそうです。マンドリンのキラキラとした音色がとても綺麗でした。チェロからマンドラ、マンドリンとメロディが移り変わっていくところ最高でした。                (ギターアンサンブル版を置いておきます。柔らかな夜明けの光が美しいです。)

 「Amalthea」はマンドロンチェロ4本による4重奏になります。いつか弾いてみたいと思い続けている大好きな曲です。中々聞ける機会がないのでとても楽しみでした。4人の奏者の熱がこちらにも伝わってくる演奏でこちらも熱くなりました。それぞれの音がしっかりと聞こえてきて気持ちのいい演奏でした。(ぜひ知らない人にも聞いてほしいので、動画を置いておきます)

第3部
  • 杜の鼓動ー欅の風景ー(丸本大吾)
  • AZZURRO(丸本大吾) 

 「欅の風景」は杜の鼓動の原点の曲。いきなり熱い曲が始まりました。1部、2部の時から思っていた奏者同士のアイコンタクトやシンクロした身体の動きがより際立っており、アンサンブルの醍醐味を感じることができました。自分もつい身体が動いてしまうような感覚。とても楽しく、熱い演奏でした。

 「AZZURRO」はアルファベットの1番最初の「A」からはじまる曲で前半部のAと後半部のBに分かれています。AZZURROはイタリア語で「青」という意味で、パンフレットにはA、Bのそれぞれのイメージの青が載せてありました。

 GemüseさんのAZZURROは最高によかったです。感極まって目が潤んでました。1部から醸成されていった感情の積み重ねがAZZURROに導かれ、そして感情が爆発したように感じました。後半のBの最高潮で楽器が壊れるんじゃないかと思うほどの爆音がまさに爆発でした。 

 1部から生で演奏を聴いたからこそ感じることができる音楽体験をすることができました。演奏会を聴きに行く楽しさを再確認できる演奏会でした。

終わりに

 第1回演奏会ながら奏者同士の息が合っていて非常に楽しい演奏会でした。パンフレットや演出等にもこだわりが感じられ面白かったです。

 客席からの拍手の中、コントラバスが動きだしてアンコールが始まったり。アンコールが弾き終わった瞬間、客席の照明がついて舞台の照明が消えるといった演出がよかったです。

 まだ次の演奏会は未定とのことですが、やる気は十分あるとのことなので今から次の演奏会が楽しみです!

 本日は素敵な演奏会をありがとうございました!

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